風呂敷で着物を包む流れ
和服を着ることはさほど機会がないという方も多いと思いますが、結婚式などで切る場合は会場まで持ち運んで、控室で着替えることが多くなります。
その際、どのように持っていけばよいか悩む人も多いかもしれませんが、風呂敷を使うことがおすすめです。
風呂敷で着物を包む場合は、風呂敷を広げて帯と三つ折りにした着物・長襦袢の順で重ねてゆき、その他の小物類や肌着・タオルなどをその上に置きますが、たとう紙は一緒に入れると擦れてボロボロになってしまうので外します。
また、新しく購入した小物についているビニールも外し、中で動かないようにします。さらに、着付けやヘアセットを依頼している場合で、髪飾りなども持参する人は、和服を二つ折りにしてその上に髪飾りを置くとつぶれにくく、着付けをする人も助かるに違いありません。
そして、風呂敷の向かいの角をとって本結びにします。くるむ際に布が大きすぎてしっかり結べない場合は、余ってしまう側の布をしわにならないように織り込むとまとまりが出ます。
ちなみに、サイズ的には100センチ四方のものを使うことがおすすめです。結ぶ際には縦結びは縁起が悪いとされているので気を付けます。
風呂敷を使うことで品性を高められる
よく和服の持ち運びにたとう紙を使う人がいますが、たとう紙はあくまで保管用です。たとう紙ごと運ぶとどうしても折れ曲がるなどして紙自体が傷んでしまいますし、長さもあるため持つこと自体、不便を感じます。
その点、風呂敷を使って持ち運ぶと品性を高めることができます。風呂敷で包んだ和装類一式を持つ場合は、結んだ部分を持つのではなく両手で下から支えるように持ちます。そうすると美しく持つことができます。
さらに、和服を着る会場まで持ち運ぶ際には、風呂敷ごと紙袋などに入れると両手で使わずに済みます。使用する紙袋は包んだものとほぼ同じサイズのものを使うと、中で動かずにきれいな状態で運ぶことができます。
加えて、折れ曲がらないよう横長の形のものを選ぶと良いでしょう。また、風呂敷や紙袋を使うメリットは、会場についたときに簡単に片づけられる点にあります。
さっとたたんでサブバックなどに入れておけば、場所をとらずに済むので、持ち物の所作の点でも品性を高めることができるでしょう。
天候が悪い場合は、紙袋全体をビニール袋で覆うなどすると、紙袋に穴が開いてしまったり和服が濡れてしまうということを防ぐこともできます。